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ー京 郊外 某舘ー
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「ーーー………と言うわけだ。わかったかい?宵(ヨイ)」
薄暗い部屋で、膝を付き合わせ『密談』する二人。一人は程よく引き締まった体格の背の高い男。もう一人は、短身痩躯の青年である。
宵
「それが必要?そうすれば、喜んでくれる?」
見た目の年齢の割には口調が幼い。どうやら、妄信的に『男』の言うがままに、従っているようだ。
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「勿論だよ、私の可愛い宵。これは『必要』なことなんだ。私の『理想(ユメ)』である、貧富の差のない平和な世の為。『あの男』は必ず、妨げになる。」
真剣な顔付きで、『宵』と呼んだ青年に諭すように話す『男』。見た感じ、堅気の人間ではない。
『諜報』や『暗殺』、裏家業専門の男なのだろう。
宵
「うん、わかった。『夜(ヨル)』が、そう言うなら、きっとそうなんだと思う。必ず果たして見せる。」
そう言うと『夜』と呼んだ男に、淡く微笑んで見せた。夜は妖しく笑んで見せると、宵に口付け、舌でペロリと唇を舐めた。
宵
「///よ、夜…駄目。今日はもう、無理だよ?!」
赤くなりながら、抗議する宵。けれど、本気で嫌がってはいない。
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