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蠱惑的に、妖艶に笑って『挑発的』に言う山崎。宵の状態を見れば、問うまでもないが…………。
宵
「ッッ/////………お、俺は、そんなことッッ!」
宵の頬は紅潮しており、息は荒い。潤む瞳は『トロリ』と蕩け、山崎だけを見つめている。
ーああ、もう『駄目』だー
山崎
「そんな顔で言われても、説得力がありませんね。でも、貴方も『そのまま』じゃ『辛い』でしょう?」
甘く、微笑んで差し出される山崎の手を、何故か拒めず、重ねてしまう宵。山崎は宵を引き寄せ、空白の時間を埋めるように、唇を重ねた。深く・激しく交わされる口付けに、宵の腰が疼く。
ー宵の躰は山崎を『憶えている』からー
『意志』はどうあれ。山崎に抱かれ慣れた宵の躰は、顕著に反応してしまう。どうしても抗えず、宵は山崎の口付けを受け入れていた。
また、宵の頬を涙の雫が伝う。何故かはわからない。でも、どうしてか泣きたくなったのだ。
ー山崎の接吻は『官能的』だー
宵の心を、妖しく掻き乱す。宵が『壊れる』前も、そうであった。あの頃は、山崎が何故『接吻するようになった』のか、わからなかったけど。
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