16人が本棚に入れています
本棚に追加
その声で、またもや空想の世界に旅立っていた桜は現実へと引き戻された。
(アライグマ可愛いかったけど、さっきの何!?なんでこんなん分かんの?)
「斎藤さん!」
「はいっ!」
突然桜に大声で呼ばれ、斎藤は飛び上がった。
「何が起きたのか説明して頂けませんか?」
熱の籠もった桜の言葉に斎藤の目が泳いだ。
「えっと…なんとなくわからない?」
「分かるはず無いでしょ!」
それが出来ればもはや人外の何かであろう。
何かを隠している。
そう感じた桜は鼻がくっつく程近くまで斎藤に詰め寄った。
途端に斎藤の顔が真っ赤に染まった。
「…わかったよ。あのね、僕は動物と会話できるんだ」
最初のコメントを投稿しよう!