お客さん②

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次の日待機所へ行くと、サキさんが、名探偵コナンの本を読んでいた。 仲の良い女性なのもあって、すぐに声を掛ける「名探偵コナン面白いよね!」 「面白いよね、新一が恰好良いよね!」 「えぇ〜、私怪盗キッド派!」 「絶対新一だよ!」 と、くだらない言い合いをして、私は仕事へ行くのに待機所を出た。 サキさんは、山田さんのイタズラの的になっている女性だ、まぁ、反応が本当に面白くて、イタズラしたくなる気持ちも分かる。 時には、私と山田さんが組んでサキさんにイタズラをする事もある。 私が仕事から帰ると 「今からサキさん帰って来ますよ!」 と、山田さんに言われて、山田さんと2人でサキさんにイタズラする事を思い付いた。 私の靴を隠し、荷物も隠して、待機所の電気も消して、私は物影に隠れる。 何も知らないサキさんが帰って来て「あれ?誰もいない。」 と言いながら、待機所へ入って来た所を、私が物影から飛び出して、「わ!」 と声を掛けると、漫画みたいに飛び上がってビックリするのが私も面白くて、ついイタズラに加担してしまうのだ。 「本当にムカつく!」 怒りながらも、大笑いの私とサキさん。 サキさんは私と同じ駐車場を使っていて、どっちが先に1番手前の使い易い場所に車を停めるかでも競争していた。 ある日、私の方が早く着いて手前の駐車場に停めて、車から出る準備をしてると、サキさんの車が入って来るのが見えた。 コッソリ車を出ると、車の運転席でスマホを弄って、私には気付いて無い様子なので、サキさんの車に近付き、助手席の窓にバァン!と体当たりをして、「わぁぁ〜!」 と声を掛けると、サキさんは後部座席にスマホを投げてしまう程飛び上がってビックリした。 今でもこの時の話しは会う度に言われている。
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