お客さん②

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「3Pがしたい、」 「え?!いや、うちのお店は3Pとか無いですよ」 以前在席していた柏のお店は3Pのあるお店なのを思い出し「3P出来るお店なら知ってるから、そっちにお店変更しますか?」 「お店変えたら、どんな女性が来るか分からないから嫌だ」 いやいや、だったら、何で私を呼んだのよ! 突っ込みたいのを言葉を飲み込んで、「女性2人の3Pじゃ無くて、男2人の3Pがしたい。」 それなら、尚更私が以前在席してたお店しか無い。 「このお店なら、男性2人の3Pもあるから、そっちに変えましょうか。」 「他の男とやってる貴女を見ないと興奮しない、乱交パーティーとか、ハプニングバーに何時もは行ってるんだよ。」 だったら何故今日もそっちへ行かなかったのか! 「駅前行って、誰か男1人一緒にやってくれる人捕まえて来て。」 「はぁ!?」 何度もお店を変更するのを勧めても変更しない、挙げ句、そんな事を言い出したお客さんに、これは、もう手の打ち様が無い、と判断して「分かりました。駅前行って来ます。」 そう言って、財布と携帯を持って、私だけ一旦ホテルを出た。ホテルを出て、速攻お店へ電話を入れる「こう言うお客さんなんだけど、どうしよう?」 「そんなお客さんなら、お金返して、帰って来ちゃって良いですよ。」 スタッフの言葉に「了解です、でも、なるべく頑張れる所までは頑張るよ。」 そう言って通話を終える。 少し駅前を回り、ホテルの部屋へと帰った。 「人が誰も居ないから、駄目だったよ。」 「じゃ、俺も一緒に行くよ。」 マジか!諦め無いなぁ! 諦めてくれると思ってたのに、諦め無いお客さんに、少々ウンザリしながらも、一緒にホテルを出る。 駅前に本当に人が居ないのを確認すると、「外でやりたい。」 今度はそっちかぁ! いやいや、それも無理だよ! 取り敢えず、カラオケボックスへと移動して、ルームに入る。カラオケボックスの部屋の中で始めようとするお客さんに、「本当に無理!止めて!」 と必死に抵抗する。 カラオケボックスの部屋の中はカメラが付いてるんだから、当たり前だ。 なんとかお客さんをなだめて、ホテルへ帰る事になり、カラオケボックスを出る。 受け付けの所で、店長らしき男性が苦笑いしてたのは、やはりカメラで見られていたのだろう。もう絶対にこのカラオケボックスには来れないな。そんな事を思いながら、ホテルへと帰ると、お酒のせいか、お客さんは部屋へ入るなりソファーでウトウトと、寝始めた。 タイマーを見ると、後1時間あるのを、タイマーを止めて、携帯のアラームを10分後に鳴るようにセットする。 相変わらずウトウトしてるお客さんの隣に座って、あまり起こさないように話し掛ける。 携帯のアラームが鳴り、「時間だから帰りますよ。」 と言って、結局プレイはしないでホテルを出た。 ホテルを出た所でお店へ電話を掛けて、「1時間巻いて出て来た。」そう言う私に。 「さすがです!」とスタッフの声。 取り敢えずお店へ戻り、店長と話しをする。「今度来たらまた行ける?」 「いや、もう無理です。」 「じゃ、出入り禁止で良いんじゃないかな。」 そんな感じで、初めてお店を使って、いきなり出入り禁止になったのは、このお客さんが最初で最後だ。 松戸のこのお店では、基本的に、女性が3人NGを出したら、お店が出入り禁止になる。
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