お客さん②

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新しいお店へは、キャストとしても暫くは出勤していたのだが、池袋も客層は悪かったが、それを上回る客層の悪さで、感情のコントロールが上手く出来なくなっている私は何度かお客さんと喧嘩をしたりしてた。 左半身が不自由だと言う事で自分を甘やかす事はしたく無かったし、お客さんにも、ハズレだと残念に思われるのが嫌で、以前以上に頑張った。 そんな中で、初めて会った時から、上から目線で、私の言う事や質問も全部否定して来るお客さんがいて、イラ付きながらも、我慢して、何とか満足して貰おうと頑張っていたのだが、本番を示す「初めてなんだから、裏オプション代を敗けろろ!そうしたら次から指名してやるよ。」 そう言われて、堪忍袋の帯が切れた、「ごめん、私、そう言うお客さん1番嫌い。別に本番しなくてもお客さんには困って無いよ。」 「お前みたいにプライド高い女が1番嫌いだよ。」 「嫌いで結構。もう私の事は呼ばないで下さい。お店にも報告しておきますから。」 そう喧嘩して、お客さんの家を出た。 他にも、「本当の人妻じゃないの?なんだよ!」 と文句を言われた事があるが、本当の人妻さんが、こんな夜遅くに出勤してる訳が無いだろう。 こんなお客さんばかりだった。中には、本番出来ないからチェンジ、とチェンジされた事もある。安かろう、悪かろう、は、女性たけでは無く、お客さんもそうだ。 激安店を使っている上に要求は高級店並み。 たったら、初めから高級店行け!と言いたくなる。お金をケチっているのに、文句は1人前。 以前の松戸のお店と客層が違い過ぎて、どんなに一生懸命やった所でお客さんがこれでは、話しにならない。 ウンザリした気持ちと、それでも自分にも悪い所があったのでは無いか?と反省する。 以前までの私は、自信が袋着て歩いてる、みたいな所も有り、そんな過去の自分に固執している部分も確かにある。過度なプライドは、躓いた時に足枷になる。そう反省して、私も態度と接客を改める事にした。
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