絶愛

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「……怖いのか?」 くすりと笑い、彼女に言ってやる。 彼女が怪訝そうな表情をした。 「私が怖いのかと聞いている」 「何をバカな事を……」 呆れたように言う彼女にグッと顔を近づけ、ニヤリと笑ってみせた。 「じゃあ……なんでさっきから震えてるんですか? 荒絹隊長?」 言われた瞬間、彼女に隙ができたのを私は見逃さなかった。 素早く、彼女の手首を反転させ、もう片方の手首と一緒に背中でひとまとめにしながら、机の上に組伏せた。 「なっ!?」 慌てる彼女の上にのし掛かる。 「……たったあの一言で隙を作るなんてね。意外に可愛らしいな、あんた」 腰を強く密着させると、彼女が鋭く睨み付けてきた。 そんな彼女を鼻で笑いながら、懐から帯紐を取り出した。 たすき掛け用のその紐で、彼女を後ろ手に縛っていく。 「……っ!! 何をしている!! やめろ!!」 明らかに狼狽している彼女が愉快でたまらない。
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