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気がつけば、私の態度は取り調べの時のそれになっていた。
「言ったでしょう? あなたが言いたくなるまでこうすると。一言……私に言えばいいんですよ。“抱いてください”と」
瞬間、彼女の瞳に力が宿る。
私を――あらんかぎりに睨み付ける。
この女は――
身体は快楽に流され、堕ちても、心は堕ちない。
私に苦痛に近い快楽を与えられ、身体は私を求めても――魂は私を蔑み、憎み、拒絶したまま――
だから――私は――
睨み付ける彼女の視線を真正面から受け止め、ニヤリと笑う。
「……いつまでその強がりが持ちますかね?」
言いながら、筆を動かす。
もう片方の手を彼女の胸に当て、彼女の弱いところを、指で摘まみ、転がす。
首筋には、唇と舌を這わせる。
彼女の全身に快楽を優しく叩きこむ。
「……っ!! ふっ!!……やだ!! 許して……!!」
彼女が無意識のうちに弱々しく許しをこう。
「許して? “抱いてください”でしょう?」
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