261人が本棚に入れています
本棚に追加
存分に味わい尽くし――彼女からゆっくりと離れて、鼻で笑う。
「本当に……男泣かせな反応してくれるよな、あんた。疼いてしょうがない」
バン!!
頬に走る痛み。
彼女から頬を叩かれたのだと気がつくのに時間はかからなかった。
「……ってぇ。口ん中切れた」
笑いながら、頬を擦る。
「……いいね、私好みだ。あんたをモノにしたい」
「二度と!! 二度と私に近づくな!!」
それは――怒りなんて感情じゃない。
『憎悪』
ふっと笑いながら、彼女に言う。
「覚えておけ。いつかあんたを――私のモノにしてやる」
私を激しく憎んだまま――身体は私を求めてやまない彼女。
想像しただけでぞくぞくする。
彼女の返答も聞かずに、私は執務室を後にした。
――身体の芯が疼いてたまらない。
誰でもよかった。
疼きをおさめてくれるなら――誰でも――
――――
その夜――
会うと約束した女に全てをぶつけたのは言うまでもなく。
「やめて」と泣き叫ぶ女を無視して――極限まで快楽を与え――私の気のすむまで、女をなぶったのだった――
最初のコメントを投稿しよう!