絶愛

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***** ――しかし、相変わらず“格”の違いというか……エリートの巣窟だな、ここは。 治安維持部隊本局―― かすりの着物をだらしなく着流し、酒の臭いをさせている私に何人かの男が迷惑そうに視線を投げる。 『ここはお前のような男が来る場所じゃない』 だが、はっきりと私に言うことは出来ない。 地位的な立場で行けば、彼らの方が上だが、私に逆らうことは出来ない。 彼らのスペアはあっても、私のスペアはないから。 『治安維持部隊側の襲名クリエイター』 それは貴重な存在だから――。 私を拒絶出来ない男たちをバカにするように鼻で笑っていると、一人の女が近づいてきた。 「お待たせしました、ユウ様。荒絹隊長がお会いになるそうです」 荒絹と言う名を聞いて、ほんの少しだけ身体の芯が熱くなる。 「そう」 女に気取られないように、その場から離れようと動いた。 「あの……執務室まで案内を」
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