第2話

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「彼らにしますか」  スーツを着た女が男に話しかける。 「うん…彼らならいけるはずだ」  サングラスをした、小太りの男が返事をする。 「では、タケシタ・ガムとコウガ・マイでよろしいですね?」 「いや、コウガ・マイではなくシミズ・ユウスケの方にしよう。彼の方が育て甲斐がありそうだからね」 「かしこまりました。では、私がシミズ・ユウスケに近づきます」 「よろしく頼んだ」 「お前、案外良かったな」  上から目線でユウスケが話しかけた。 「でもどうせなら勝ちたかったな」 「そこは知らねぇよ」  笑いながらユウスケはガムの頭を軽く叩いた。 「次は勝つからな!!ってか、また戦ってくれ。たまたまじゃなく……な?」 「もちろん。勝たせるわけねぇけど。んじゃ」  満面の笑みでユウスケはマイの元へ歩いて行った。 「またいつかやりましょうよ。あの彼氏君も混ぜてね」 「彼氏!?いや、別にかかかかか彼氏とかそんなんじゃなくて。だからえっと…」 「ははっ!!動揺しすぎ」  爆笑された…やっぱこの女の人わかんないけど、ガムくんのこと彼氏って。嬉しかったな。恥ずかしかったけど……。 「ま。また戦お?」 「あ、はい。是非!」 「それじゃぁね」 「はい」 「ユーウー」  終始謎だったんだけど…。 「ユイ!」 「わっ!!!!」  突然の背後からの声と、もう一つの感情でつい驚いちゃった。 「どうした?顔赤いぞ」 「べ、別に━━!!」 「そっか」 「うん……」 「帰りながら、そのガンプラ見せてな」 「い、いいよ。ほら」 「あぁ、今じゃなくていいよ。戦績も見たいし」  早く気付いてよ。ガム君の馬鹿。
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