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『BATTLE END』
少年は、ゲーム機の隣の機械にICカードを差し込む。すると機械から音声が流れてきた。
『タケシタ・ガム 使用ガンプラ デュエル/アサルトシュラウド。戦績 0勝7敗---』
この機械音を聞くのも嫌になったのか、少年はICカードを引き抜きゲームセンターを後にした。
「また負けたよ。なんでだ?」
俺はこんなコトを考えながらまたぶらついてる。
タケシタ・ガム。王牙(おうが)高校に通う2年生だ。
俺がGPに出会ったのは中学三年生の夏頃。たまたまおもちゃ屋さんで出会った「デュエルガンダムアサルトシュラウド」に一目惚れし、すぐにレジへと歩みを進めていた。すると、店員さんが「キャンペーンで」と言って俺によくわからないICカードくれたんだ。それが、GP専用のICカードだったってワケ。
それから、頑張ってデュエルガンダムを作ってワケわかんないまんまGPバトルに参加して今はこんな有り様だよ。
どうやったら勝てんのかな…もうすぐ一年経つんだぞ?
こんなんでいいのかなぁ…
『BATTLE START』
フィールドは市街地らしい。
「シミズ・ユウスケ、ガンダムサバーニャラーゼン 出るぜ!!」
全身深い緑色とグレーで塗装されたガンダムが勢いよく出撃した。
「兄さん、いくら年上だからって調子乗るなよ?」
早速挑発にかかるユウスケ。
「なんだこのガキが。潰す!!」
男のグフ・カスタムは壊れたビルの上に佇んでいた。
そこから、サバーニャラーゼンに向かって飛び込んだと同時にヒートロッドをビルに引っかけ、滑り落ちるように浮遊しながらガトリング砲を撃ちだした。
その攻撃をなんとかかわしながらユウスケはビームライフルをグフに向かって撃つ。
「…その程度で!!」
そう言いながらグフC(カスタム)はサバーニャラーゼンに向かって勢いよく走り出した。
「この距離なら!!」
グフCはシールドに内蔵されているヒートサーベルを引き抜きながらさらに勢いよくサバーニャラーゼンに向かって走って行く。
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