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………案内してもらったはいいのだが、途中で思い出した。
鈴木さんに全部教えてもらってた…………
「斑さん、そういえば案内されてました」
「えー、なんや? ほな、やることあらへんし……」
「食堂」
「せやな、メシ食おう」
という事で食堂に到着。
扉が大きいし、これまた豪華。
「ほな、入ろうか」
何故かニヤニヤしている斑さん。
「……」
セラさんは相変わらず無言。
扉を開くと、中はシーンと静まり返った。
「な、なんであいつらがここに……!」
小声で喋っているが、周りが静かだから丸聞こえだ。
……あれ?
よく見るとここは一般生徒の方の食堂のようだ。
怯えた目をしている人ばかり。
なるほど、斑さんがニヤニヤしていたわけが漸くわかった。
というか、こちらの食堂を使ってもいいのか。
静まり返った食堂内を堂々と歩く俺たち三人。
ちょうど空いていた席があったためそこに座る。
二人は機械を使ってなにかしているが、俺は何も分からない。
「あれ? こっちは説明受けてへんの?」
「あ、はい」
静まり返った食堂に俺たちの声だけが響く。
なんか変な気分だ。
「これはこうやってな……」
なるほど!
理事長室で渡されたカードを通して料理を選ぶと運ばれてくるらしい。
カードは財布と鍵の役割を持つらしいから、無くしちゃいけないそうだ。
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