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注文してそう時間もかからずに料理が運ばれてきた。
「ありがとうございます」
「えっ!? あ、はい」
お礼をいうと驚かれたのだが……?
そこはプロなのか、笑顔で繕った。
「来嶌は偉いなぁ」
なにがだ?
「いただきます」
取り敢えず気にしないで料理に手をつけた。
因みにチキン南蛮だ
…………おいしい。
さすが金持ち。食堂の料理人の腕も一流らしい。
と、あまりの美味しさに夢中になって食べていたとき、それは起こった。
「「「「キャアアアアアアアアアアアッ!!!!!!」」」」
うるさくて思わず顔を顰めた。
食堂中に響く悲鳴。さっきまでの静けさはどこに行ったのか、一気に騒がしさと熱気が広がった。
「黙れ!」
シーーン
やっと静かになった。
安心して食事を続ける。
もちろんそいつらに興味はない。
「円里(マドリ)! 見つけました!!」
「ゲッ……副会長!」
何やら聞き覚えのある声……
チラと目を向けるとやはり今朝のマリモ。
殴られていた生徒は副会長らしい。まだ頬に痛々しい痕が残っている。
確認は取れたので再度食事へ。
何やらギャーギャーと騒がしくなっているが興味はない。
それよりチキン南蛮が美味しかった。
また食べたい。
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