- 1 - はじまり

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鼻をくすぐる彼の匂い 彼に抱かれその温かさに触れ 気持ちがふにゃ~と和んでしまう 「よしよしみゃー ミルク入れてやるからな」 彼はそう言うと私をそっと降ろし歩き出した 下に降ろされた私は急に不安になった 知らない景色の上 全てが大きく違う世界 キョロキョロとしながら後ずさると ドサッと何かにぶつかり大きな影がゆらりと揺れた 恐怖心と孤独感が押し寄せる ふと見ると彼はドアを出て行くところだった  --- 待って・・・ 「みゃ・・・」 私は思わず駆け出した .
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