セウンデ村

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「1人ずつ……?」  セシルはその違和感を口にして首をひねった。  毎日1人ずつとは、妙ではないか。  ここ最近、モンスターが人を襲うという事件はよく耳にする。しかしそれに法則性があるという話は聞いたことがない。  たまたま毎日、1人襲えば気が済む?そして毎日、人を襲いたくなる?  そんな話があるだろうか。 「村長が、国に助けを求めようとしたんだけどね。最近、色んなところでモンスターが出没してるんだって?こんな小さな村は後回しだよ。誰も助けになんか来やしない」  母親はそう言って、イスに座り込んだ。 「モンスターは、決まって日が暮れた頃に現れるんだ。だけど村のみんなは、もうずっと家に隠れて、外に出る人はいないよ」  セシルのすぐ下の弟のレオが、母の言葉を繋いだ。  決まって夕暮れ時……。  それもおかしな話だ。  セシルは眉をひそめた。
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