セウンデ村

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「……兄さん?」  先程、アイリーンを追って出てきたもう1つの影がゆっくりと近付いてくる。  セシルはその声に合わせ顔を上げた。 「ただいま、ミシェル」  この言葉を聞いた途端、ミシェルと呼ばれた少女はそばかすの残る頬に満面の笑みを浮かべながら、セシルに駆け寄った。 「おかえりなさい!兄さん!」  おさげの髪の毛を揺らしながら抱きついてきたミシェルを、セシルは優しく受け止めた。  
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