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「そういえばサラ、お前は協会とか賞金とかに詳しかったな」
セシルの言葉に、サラはなにを今更、とでも言いたげな視線を投げた。
「詳しいに決まってるじゃない。だってあたしはバウンティハンターよ」
「――はあ!?」
思わず大声をあげ、セシルは慌てて自分の口を抑える。
バウンティハンター。
賞金稼ぎ屋だって?
この小さなお嬢ちゃんが?
「なによ、その目は」
驚愕の瞳で見つめるセシルを、サラはジロリと見返す。
「い、いや……」
サラの魔術をこの目で見ていなければ、到底信じられない事実である。
いや、魔術を見ていても、信じ難い。
「……それに、ペットってことは、もしかしたらあの可能性も……」
事態についていけないセシルを放っておいて、ポツリとサラが呟く。
「ん?何か言ったか?」
聞き返すセシル。
「なんでもない。……さて。一件落着したことだし、もう一眠りしよ」
欠伸をしながらサラは話題をすり替えた。
セシルは気になったが、それ以上の追求はせず2人は寝室へ戻った。
「……なあ、サラ」
「なに?」
寝室へ戻る途中、セシルがサラに声をかけた。
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