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いかにも傷ついたような表情を浮かべる。 ______いや、今のは結構ホンキで傷ついた。 「じゃあ、ステキな通りすがりのお兄さんから、君らにプレゼントだよ」 あえてお兄さんを強調して言ったのは、大人気なかったか。 わずかに苦笑しながら、カバンから財布を出すと、諭吉を3枚握らせる。 「これやるから、消えてよ」 笑顔で、しかし有無を言わせない口調でそう言うと、少女に手を伸ばす。 少し力を入れただけで、簡単に肩をひきよせることができた。 折れてしまいそうなほど細いカラダに驚く。 病的と言ってもいいほどだった。
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