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チカチカ光る着信ランプが、気になって仕方ない。
十八時四十三分。
目の前のパソコン画面を見る傍ら、時計をチラチラ、電話をチラチラ。
「柏木くん……」
「あ、す、すいません」
再び響く甲高い声に、私はびくつきながら係長へと顔を向けた。
自分でも重症だと思う。
昨日の朝からずっと落ち着かない。
今更気付いたけど、私は随分あのメールに依存していたようだ。
よく、「無くして初めて分かる」なんて言うけど、ご多分に漏れず私もそうみたい。
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