02.気付いた男も手を握る

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再び近付く、レールの軋む音。 部屋の中を、照らしては消える黄色い光。 反射するように揺れる瞳の色に、何故だかぞくりと身体が震えた。 何か今日の彼は……。 「……ごめん。俺、がっつき過ぎてて大人げないよね」 「…………」 「でも、そうさせた責任は、ちゃんととって?」 ワントーン低くなった声と、伸びてきた指先。 襟を引っ張られる感覚に、無駄に力が入ってしまう肩。 ジッと見下ろしてくる目に、私は視線を逸らすことが出来なくて、胸元へと移動する指先が容易くボタンを外していく。 そして、スルリと取り払われたブラウス。 インナーの裾から入り込む手のひらは、脇腹から撫で上げるように布地をずらして、フロントホックのそれに触れた。
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