《ハジマリ》

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「聖、駄目……か?」  子猫のように甘える東堂さんに、呆れながらも、渋々抵抗をやめた。普段、このような姿を見せない東堂さんに甘えられると、気を許してしまう。 「もう……」  赤くなる顔を手で押さえ、無防備な身体をそっと東堂さんに預けた。東堂さんは、そんな私の唇に優しいキスを落として小さく微笑む。  窓の外で生暖かい風が吹いた。
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