408人が本棚に入れています
本棚に追加
なぜか、二人で黙々と作業を進めて行く。
「上の棚に入れるのまだある?」
「あ、はい、上はこの2冊で終わりです。」
さほど分厚くない専門書2冊を左手で渡す。
「すみません、お願いしまっ........」
不意に委員長の手に触れた。
「っっ........」
反射的に手を引っ込めてしまう。
危うく落としかけた本は、委員長が難なく本棚へと収めた。
「大丈夫?じゃないね....?」
両手を握りしめ、俯く僕に委員長のため息が聞こえた。
これは、きっとドキドキの動悸....そう、ちょっとびっくりしただけ。
途端に顔が火照る。
そんな顔を見られたくなくて、俯き加減に
「すみませんっ!!僕、向こうの方やってきますね!!」
そう踵を返した瞬間ーーー
「待って!」
委員長に右手を掴まれた。
最初のコメントを投稿しよう!