僕たちの日常~柚樹編~

5/12
前へ
/239ページ
次へ
(やっべー......どうしよ!?) 会議室に入り口でオロオロしてると、後ろから声を掛けられた。 「会議はもう終わったよ?1年S組の更科君。」 声の方を振り返ると、えらくカッコイイ人が爽やかに微笑んで立っていた。 (...てかなんで名前?えーと確かこの人は...) 立ち尽くして考え込んでると、聞きなれた声が聞こえてきた。 「颯人、来たか?」 颯人と呼ばれた人の後ろから更に頭一つ分大きい我らが野球部キャプテン、そして生徒会長の沢端が顔を覗かせた。 (あ、確か副会長だ!!) 突然俺の頭に電球が光った。 「つーか、更科お前さ、ノックぐらいしてから入れよ!?」 「すみません......」 思わず首を竦める。 「今日は顔合わせと年間行事予定の確認をしていたんだよ。」 副会長はそう言って優しく微笑んだ。 「はぁ...」 「詳しくはこれをよく読んでおくように。」 そう言って紙の束を渡してきた。 「ありがとうございます...」 「今度からは遅れないようにね!1年生だから今回は大目に見てあげるけど、次からはペナルティだからね♪」 そう言って妖しく微笑むと沢端の肩を軽く叩いて会議室から出て行った。
/239ページ

最初のコメントを投稿しよう!

408人が本棚に入れています
本棚に追加