Indigo and purple

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和也さんの言葉にビクリと身体が反応する。 ―――綾女がストレスを溜めていた……? もしその見解が正しいのであれば、そのストレスの原因を作ったのはきっと……。 「かっ……風邪なんて、誰だって―――」 そう言い掛けた俺の言葉を遮ったのは、小馬鹿にするような健吾の一言。 きっと些細な冗談。 だけど俺には、嫌味を含んだ攻撃文句のように聞こえて……。 「わかってねぇな、お前は! 綾女は人に弱さを見せない。 だから、例え風邪を惹いても、いつも人前では平然を装っているんだ。」
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