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「どこ行こっかー」
恵理が笑顔でそう言うのを見て、改めて自分の中のどろりとした思いを感じてしまう。
唯一の親友。
私にとっては何よりも大切な、恵理。
そんな相手すら、章介が絡むとこんな風にぎこちないものなのかな。
「みお鍋好きだよねー。二つのスープにしてくれるとこあるんだけど行かない?」
「、、うん。鍋!好きだよ」
「よしっ。コラーゲン入れましょ~。…タケシが戻ってくるように」
「恵理…」
「なんてっ!新しい恋の為、だよね」
「…」
恵理のからからと笑う姿を見て、やっぱり私の為に笑ってくれてるんだとわかった。
出会った頃から優しい、恵理。
あの夢…、
やっぱりそんな事ある訳なかった。
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