恵理の過去。 #2

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「な~に気使ってんだよっ!」 章くんは笑って、あたしの頭をがしがしと撫でた。 章くんの胸くらいまでしかない、この小さな体。 でもみおと並べば、きっとぴったりくるんだろうな。 「…坂上さんは、みおちゃんの事が大好きなんだね」 その優しい声と手に、抑えていた涙が溢れた。 どうしてだろう…何故か痛い。 その日少し遅れてきたみおに「…泣いた?」と聞かれた。 あたしは何も聞かなかった。
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