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関係 #2
その後イベントが始まるが、絡みは一切なく。
接客が続いて、気がつけばお昼休憩の時間も過ぎていた。
波が一旦途切れた瞬間
「成田、休憩いってこい」
出野部長が合間をみて声をかけてくれた。
――おっ!
やっと休憩。軽く浮き足立って、唯一館内にある軽食のとれる喫茶店に入った
ソファに沈みそうになるくらい、――眠い。
あわわ、さっきまで全然平気だったのに。
飲み物だけオーダーして、窓際にもたれかかる。
――眠い。
ちょびっとだけ、そう思って瞳を閉じたら、そこから記憶がプツリと途切れた。
「――美紗緒」
頭の奥で響く。
やけに馴染む、柔らかい声。
「……」
うすら目をひらくと、目の前には、
「いっ、イチさん!」
煙草をくわえて、ドヤ顔のイチさんが向かい側に腰かけていた
「クマ」
「えっ!?」
「そーゆうの、見たくねーんだけど」
な、っ……にがっ!?
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