続・第7話【真夜中の電話】

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『そんな奴らとのアレなんて幻を抱くのと同じこと』 直人くんはああ言ったけど 若い子の肌や豊かな体つきは、きっと彼を十分に昂(タカ)ぶらせたはずだ。 30の私を抱いて、彼女たちとの違いに彼はどう思っただろうか。 どう…感じただろうか。 もしかしたら… 私を抱いたことで なおのこと、彼女たちが欲しくなったりはしないだろうか。 ううん。直人くんはそんな男(ヒト)じゃない。 だけど、向こうから誘われたら? 何これ。 何なのこれ。 頭の中がぐしゃぐしゃになる。 だけど、とにかく 誰も 直人くんに触れないで… 私は小さく唇を噛んでアクセルを深く踏み込んだ。
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