続・第7話【真夜中の電話】

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金曜。 夜中の1時。 取り立ててすることもないけれど、私はパソコンの液晶を見つめて、ネット上の夏物のバーゲンに参加していた。 …ワンピース…買おうかな。 私は頭の中でそのワンピースを纏(マト)い、 その隣に彼を並べる。 私の隣の彼はロゴの入ったTシャツと、ハーフパンツにこだわりのあのスニーカー。 煙草とライターはポケットに必ず忍んでる。 …煙草の本数は減っただろうか。 そんなことを思いながら、私はそのワンピースをデスクトップのカートに入れた。 12800円。 独身女は迷わず購入できるけど、結婚して子供までいる友達は5000円以上の服には少し悩む時間が必要らしい。 そんなのかわいそうねと思うけれど、 私はその何倍もかわいそうねと思われてるかもしれない。
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