僕の告白

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 ひとつ、僕の告白を聞いてほしい。  僕は、感想を求めない。  相槌を求めない。  ただ、話を聞いてくれるだけでいいんだ。    その椅子に座るんだ。  ありがとう。    その前にお茶にしよう。  棚にコーヒー豆が入っているだろう?     はは。ポットのお湯を使うのかい?  なんとも、味気ない。  まぁ、君が淹れるといったんだ。  僕は傍観者でいよう。    なんとも、インスタントと変わらない手間だろう。  お湯は、水から沸かして、淹れるから味が出てくるのに。  まぁ、いい。  お茶も入れた。  君が律儀にも持ってきてくれたアップルパイもある。  これほど、完璧なセッティングもないだろう。  さて、本題に入ろうか。  君は驚いているだろう?  僕は君に声をかけたのは理由があるのだよ。  単に話し相手がほしくて君を招いたりはしない。  君は僕の初恋の人に似ている。  僕はそう・・・君に昔の話しをしたいのだよ。  いや、懺悔ともいうべきか。  この話をした後、逃げだすかもしれない。  激しい拒絶感を抱くかもしれない。  はは。そんな顔をしないでくれたまえ。  君の顔でそういう表情されると、胸に響く。  でも、話を開始するんだが、その前に約束してくれないだろうか。
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