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「・・・わかった。ごめん」
ヨシュアが、離れていく。
触れ合った体温が急速に下がっていく。
どうしてだろう・・・寂しいと思ってしまった。
確かに・・・というか、かなり、名残惜しい。人の体温がかなり気持ちよかった。
「もうしない・・・。でも、また来ていい?」
うっ。
今、それを聞かれたら・・・。
「・・・いいよ」
と、答えてしまったじゃないか・・・。
僕は人間というものに興味がない。
美しい調べが奏でられたら、何も要らない。
愛だの友情だの、つまらないことに興味がなかった。
ただ、アルフレッドという少年の美しさに心打たれ、目を奪われた。
自分の中に自分ではない他者が入ることは、なんだか不思議なことだった。
恐怖とも似たような感覚。
僕はアルフレッドの好意がほしかった。僕の好意と同じくらい。いや、それ以上の愛が欲しい。
ただ、それは僕の身分・・・教師という立場上許されないことだ。
今は、必要以上の距離を置くことでその熱を冷まそうとしている。
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