桜 #2

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「・・・わかった。ごめん」  ヨシュアが、離れていく。  触れ合った体温が急速に下がっていく。  どうしてだろう・・・寂しいと思ってしまった。  確かに・・・というか、かなり、名残惜しい。人の体温がかなり気持ちよかった。 「もうしない・・・。でも、また来ていい?」  うっ。  今、それを聞かれたら・・・。 「・・・いいよ」  と、答えてしまったじゃないか・・・。  僕は人間というものに興味がない。  美しい調べが奏でられたら、何も要らない。  愛だの友情だの、つまらないことに興味がなかった。  ただ、アルフレッドという少年の美しさに心打たれ、目を奪われた。  自分の中に自分ではない他者が入ることは、なんだか不思議なことだった。  恐怖とも似たような感覚。  僕はアルフレッドの好意がほしかった。僕の好意と同じくらい。いや、それ以上の愛が欲しい。  ただ、それは僕の身分・・・教師という立場上許されないことだ。  今は、必要以上の距離を置くことでその熱を冷まそうとしている。
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