パトロン #2

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まぁ、君か想像するように、 僕の才能なんかは関係ない。 跡取り息子の道楽で微々たるお金を、しがない貧乏教師に与えただけだ。 それからは、地獄なのか、天国なのかよくわからなかった。 いつの間にか、彼の家から学校に通い、彼の与える食事をとっていた。 これをどういうか君は知りたいかい? 悪い言葉を君に教えると、君の母親から夕食のおすそ分けをもらえなくなりそうだな。 はいはい。 また、子供扱いして悪かったね。 だからね、 それは、 愛玩動物、 つまりはペットなのだよ。 そして、 ついには快楽がついて、奴隷のようなものだった。 ヨシュアは僕の全てを支配しなければ気が済まなかった。 着る服、職場の付き合い、生徒との会話のあれこれ。 授業時間と休憩時間、 ピアノの練習時間まですべて彼の目の届く範囲でなくてはいけなかった。 理解できるかな? 日常の全てをが取り決められていたんだよ? 背に腹は変えられないからね、 最初は抵抗があったか、 食うものの世話や、身支度の世話まで何もかもしてくれることに、 慣れていった。 ヨシュアのマリオネットに僕はなっていった。 それて、彼の父親も、 僕とのことを要求してきたんだ。
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