嫉妬と煽情と初めての夜 #2

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いい歳した大人なのに、 それはどうしようもなく不様な告白だった。 結局、肝心な一言も言えてない。 でも今はただひたすら、 絡めた唇に溺れた。 初めてのあの時よりもずっと優しい、でも息をすることも許してくれない、長い長いキス。 酸素を求めて唇を離そうとする度、 また捕えられた。 ようやく唇を離した戸川君は、 頬に残る涙のあとを唇でなぞった。 「他の男じゃなくて… 俺のためだけに泣いて」 「泣きたくなんかな……」 傲慢な言葉に逆らおうとした口は、 彼の唇に掬い取られた。
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