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「言ったでしょ? 時間がないの。そんな悠長なことを言っていて、本体が死んじゃったら元も子もないわ」
確かに、言われてみればそのとおりだった。
でも、春樹さんの気持ちを考えると、そして何より自分自身が、もう少しこのままでいて欲しいと思わずにはいられなかった。
だけど……。
「わかりました。じゃあ、用意してきます」
ぼくはそう言って家の中に入った。
美香さんの最終目的が元の体に戻ることである以上、ぼくにはどうすることもできなかった。
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