330人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
あれから一週間が経った。
……私はというとあの事実を知って、月からの電話を徹底的に無視し続けた。
そして、“着信拒否”という手段に出た。
……もう本当に疲れて、精神的にボロボロ状態になっている。
こんな気持ちのまま、月には会えない。
月に会ってしまったら、きっと泣き出してしまうだろうから……。
―――…
そんなある日。
私は職員室で休む事もなくずっと手を動かしていた。
担当している教科のプリントの採点や、予習復習、それ以外に雑用まで手を回した。
何かをやっていないと、月の事を考えてしまう自分を抑えるために……。
そしてやっと昼休みになって、同僚の教師は職員室や食堂でお昼を摂る。
お弁当派の私もいつも職員室でお昼をすましている。
そんな職員室には数人の教師しかいなかった。
最初のコメントを投稿しよう!