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中島がペンライトを消すと、再び暗闇を2人が覆い隠した、少し闇に目が慣れるのを待ってから、階段を上がって職員室に向かうのだった。
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一方、青山は女子トイレに居た、床に這いつくばって匂いを嗅ぐその姿は、女子でなくとも嫌悪感を持つだろう。
「女の匂いだ、なんでこんな時間に…」
そう呟くと、おもむろに立ち上がり、洗面台の鏡に手を当てた。
「おい、居るだろう!出てこい」
青山が命令口調で言うと、異様な冷気がトイレの中に満ちてきた、さらには青山と鏡の周辺の一部の“色”が、濁った灰色のに変わってゆく。
【ナンダ、ナニカヨウカ】
鏡の中に映りこんだ青山が、勝手に口を開いて喋り出した。
「ここに女が来なかったか?」
【シラン】
「ちっ、使えない奴だな」
【クチニキヲツケロ、オマエノオキニイリノ、メスドモヲクラッテモイインダゾ】
「生気を吸う気か、止めろ、あの娘たちはボクの大事なコレクションなんだからな、傷一つ付けるな」
【フン、ドノミチカガミノナカデハ、ソウナガクイキテラレン、ハヤクドコカニツレテケ】
「馬鹿を言うな、そう簡単に8人の女を隠して閉じ込められる場所などない」
【ヨクボウヲミタスタメニ、ゴクロウナコトダナ】
「化け物の貴様には、分からんさ」
【モチロンワカラン、コチラニトラエテイル、ニンゲンノメスナンゾ、オレニハクイモノ二シカミエン】
「だろうな、お前には彼女たちの魅力など、理解できまい」
【クダラン、……ン?】
「どうした」
【ダレカガコウシャニイルゾ、オマエガサキホドイッテイタ、メスジャナイノカ】
「本当か?」
【マチガイナイ、キサマイガイノニンゲンガイル】
青山はこんな時間に、どうして学校に女生徒が居るのかいぶかしんだが、それはそれで好都合だ、好みの娘なら捕まえてコレクションに加えよう。
そう考えて舌なめずりすると、青山は鏡に映った自身に命令した。
「探してくる、お前は鏡の門を開いておけ、ボクの好みなら連れてくる」
【カッテニシロ】
そんな返答を受けた青山が、鏡から手を話すが、変色した周辺の濁った灰色はそのままだった。
青山は懐中電灯で廊下を照らしながら、校舎にいるらしい女生徒を求めて歩き出した。
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