春のご馳走ドッキドキ

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「久美ちゃん! カレーを作ろう。昔、誕生日会で食べた久美ちゃんのカレー、すっごく美味しかったよ。僕、久美ちゃんのカレーが、また食べたい!」 《佐々木さん?》 あっ、七海さんだ。 「は、はい」 《競技中の応援はもちろん結構ですけれど、アドバイスは控えて下さいねぇ》 「えっ、そんなぁ~」 「プッ」 何だよタカシ、今、間違いなく笑ったろ? 「わ、わかりました‥‥」 僕は渋々椅子に座ったが、チラリとタカシを睨むことだけは忘れない。 「‥‥‥」 あれ? 久美ちゃん、どうしたの? カレーで良いじゃん。何をそんなに悩んでるわけ? 「‥‥‥」 チョチョチョ、どうしたのさ? 「よし!」 うおぅ、久美ちゃんが拳を握った。 「やってやろうじゃないの!」 うおっ、気合いがみなぎってる。 久美ちゃんが、お米の袋にハサミを入れた。 そうだ、時間がない。先ずはご飯からで正解だよ。 次に久美ちゃんは、中くらいの鍋をコンロに乗せた。 ふんふん。 鍋にざざざとお米が入れられる。 ザザザザザザのザ えっ? ザザザのザ おい久美ちゃん。いったい何人分のご飯を炊く気なの? ザザザ
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