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──いくやく~ん──
無理です。僕は呼ばれても、起きません!
──いくやく~ん──
無理だと思います。何故なら、僕の魂はここには居ないからです。
──佐々木さん!──
駄目です。七海さんが呼んでくれても、僕の魂は疲れ果ててしまいました。
───いくやく~ん───
───佐々木さん! 佐々木さん!──
うっ‥ダブルでの攻撃は、若干、卑怯ではないでしょうか‥‥
「郁也クン、しっかりして!」
「佐々木さん、大丈夫ですか?」
「佐々木クン、目を覚ませ!」
な! タカシの声まで聞こえる。
──「3人掛かりとは上等だせ!」
僕が跳ね起きたのは、クマさんバスの所定の座席である。
「あれ、久美ちゃん。川は?」
「何言ってんのよ! 第2ゲームはとっくに終ったわよ。隆さん、発車お願いします」
ブルンブルン
《さて皆様、お待たせ致しました。当バスはただ今から、最終目的地に向けて出発を致します》
へ?
ブルンブルン ブルンブルン
窓の景色が流れ始めた。
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