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夕飯の支度が整い、俺達は六人でテーブルを囲む。俺と彩はオマセな舞ちゃんを正視出来ないまま、食事を口に運ぶ。
十歳の子供に、秘密を見られ弱味を握られた気分だ。
賑やかな夕食、元々お喋りな俺の両親は、食事を口に入れる暇がないくらい、話し込んでいる。
土産に持参した酒を酌み交わし祝杯だ。
彩の母親は見掛けによらず酒豪だ。いくら飲んでも顔色一つ変えず、グラスの酒をぐいぐいと飲み干す。
俺の両親は、茹で蛸みたいな真っ赤な顔で、彩の母親に酌をした。
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