139人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
彩の顔から笑顔が消え、クシャッと歪んだ。彩の大きな瞳が涙で潤んでいる。
なんで、泣くんだよ。
「泣くなよ」
「ふぇ…。輝がぁ、意地悪なんだもん。ぅっぅっ…」
泣くなんて、反則だ。
彩の涙を拭って、『言い過ぎた』って、抱き締めたいけど、松野が俺達を見てるし、彩をギュッて出来ないだろ。
「あーあ、泣ーかした。泣ーかした」
親父がガキみたいに、俺を指差し煽る。
まじ…ウザい。
「このヤキモチ妬き!彩ちゃんのせいじゃないだろ!バカタレがっ!」
…って、お袋は親父の二倍ウザい。
最初のコメントを投稿しよう!