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や…ヤバい…
早く彩に弁解しないと。
俺は焦りまくる。
まるで浮気現場を目撃されたみたいに、背中は冷や汗でビショビショだ。
「…先生。うれしい」
関口が俺の胸で、うっとりと目を細めた。
「は?」
「抱き締めてくれて嬉しい。先生の心音が聞こえる。こんなにドキドキして、汗ばんでる」
そ、それは誤解だ!?
関口にドキドキして、汗ばんでるわけではなく、これは冷や汗だ。
「…違うよ。誤解するな」
俺は慌てて関口の体を、俺から引き離した。関口は頬を赤らめ、上目遣いで数回瞬きし、唇を尖らせた。
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