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「どうしよう…輝」
彩が困ったように、眉をしかめ俺を見つめた。俺だって困る。
「俺は教師だ。この部屋に女子生徒を招き入れる訳にはいかないよ。彩、仕方ない。居留守を使おう」
「そうだね。輝、私も女子生徒だよ。部屋に入っちゃった」
彩が悪戯っ子みたいに、パジャマのままおどけて見せる。
「こらっ、冗談言ってる場合か」
彩がベッドに戻り、俺にギュッと抱き着いた。その後も、チャイムは鳴り続けたが、俺達はベッドに潜り込みじゃれ合う。
――午後二時、煙草が空になり、俺はコンビニに行く為、黒のスウェットスーツに着替えた。
「彩、煙草買ってくるよ」
「私も一緒に行っていい?」
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