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――と、その時…
彩の手が俺の左手首を掴んだ。
「…へっ?」
彩はゆっくりと瞼を開き、ニカーッて笑った。
「はっ…?な…に!?」
「輝、私のこと、愛してるの?私がいないと寂しくてたまらないって本当?」
悪戯っ子みたいに、彩は口元を緩ませる。
「はぁ~?お前、いつから気が付いてたんだよっ!」
「んっとぉ…、ボールが当たった直後」
「えぇ!?体育館の床に倒れた直後?」
「うん、一瞬目の前が真っ暗になったけど、すぐに気が付いた」
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