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「…だよな。そろそろ戻らないと。でも、もう一度だけキスさせて」
「輝ってば」
彩がクスクスと笑っている。この笑顔が、ずっと見たかったよ。
俺の奥さんの、愛しい笑顔。俺の奥さんは十六歳。現役女子高生。常識で考えたら、こんな結婚は有り得ない。
だけど俺は…
彩と結婚した事を、後悔なんかしていない。
寧ろ…
彩に巡り逢えた事を、幸せに思っている。
あと、二年半…
俺達は誰にも言えない秘密の結婚を貫き通す。
本当は『彩を愛してる』『彩は俺の奥さんだ！』って、校庭の真ん中で叫びたいくらいだ。
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