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彩の小さな手を握る。
彩の手に触れるのは、一週間振りだ。
白くて小さな掌…
しなやかに伸びた細い指…。
「彩…ごめんな。俺が悪かったよ。俺…彩がいないと、やっぱダメだわ。一人じゃ寂しくて、たまんねぇよ。…彩、愛してる。彩だけを…愛してる」
彩の髪に触れ、俺は身を屈め彩の唇にキスを落とす。キスをしても、彩は目覚めない。
「ヤバいな。ただの脳震盪ではなさそうだな。救急車呼ばないと…」
俺は慌てて、ベッドから立ち上がった。
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