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「あの…、瀬戸先生。教室で男子が喧嘩しているんです。私では収拾つかなくて、先生すぐに来て下さい」
「まぁ大変。すぐに行くわ」
涼子は椅子から立ち上がると、彩より先に職員室を出た。
彩は職員室を出る直前、何か言いたそうにチラッと俺を見て口を尖らせた。
最近の彩は俺より立場が強い。母は強しと昔から言うけれど、愛梨奈を生んでから、立場が逆転した気がする。
涼子と彩が職員室を出たあと、親父が校長室を飛び出し俺に歩み寄る。他の先生に聞こえないように、小声で話し掛けた。
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