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「彼女とか…いるのかな?まさか、結婚してたりして?」
「結婚!?まさかぁ~!俺は独身だよ。教師一筋。女性と交際している暇はない」
思わず声がうわずる。
教師一筋なんて、真っ赤な嘘だ。俺はいつだって、彩一筋。
「ふーん、実はね。私も今一人なの」
涼子が周囲を見回し、俺の耳元に唇を近付け、小さな声で囁いた。
「ねぇ輝。私達もう一度やり直さない?」
ほのかに鼻を擽る懐かしい香水の匂い。あの頃にタイムスリップしたような錯覚に陥る。
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