壊れた嘘

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「瞳…卒業おめでとう」 私は沢山の友人を見送ったんだ。 みんな…おめでとう。 みんな…元気でね。 みんな…頑張って。 心から、祝福のエールを贈った。 ――卒業式の翌日、私はいつものように、先生の腕の中で目を覚ます。 「彩、おはよう」 「…おはよう」 先生の唇が、私に優しく触れた。 「もうすぐ、三年生に進級出来るな」 「…うん」 「彩、あと一年だよ。頑張ろうな」 「うん」
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