101人が本棚に入れています
本棚に追加
――その日、学校に行くと瀬戸先生に呼び止められた。
「星野さん、あと一年ね。協力するから、頑張りなさい」
「はい。瀬戸先生はどうして私達に協力してくれるんですか?」
「どうしてかな?輝のことが好きだからかな」
「…えっ?」
「大丈夫よ、恋愛感情はもうないから。輝の人間性が好きなの。ちょっとおバカさんで、要領悪くて、でも純粋で真っ直ぐで」
「おバカさん…ですか?」
「はい、おバカさん」
瀬戸先生と私は顔を見合せ笑った。瀬戸先生がいたから、私は一年間無事に過ごせたのかも知れない。
最初のコメントを投稿しよう!